「熟成期間、酒米によって異なる、それぞれの酒質・味わいを飲み比べ・・・」
飲んでみた!おすすめ日本酒レポート初めて味わう日本酒
仕事でもプライベートでもほぼ毎日、いろいろな日本酒を飲みますがこのお酒は初めて。熟成期間や酒米が違う4種類を贅沢に飲み比べしました。どんな味なんでしょう。楽しみ!
純米吟醸「超久」(ちょうきゅう)はこんなお酒
地元和歌山県で、「長く久しく愛される酒でありたい」という先代の想いから名付けられた銘酒「長久」。
その長久を”超える酒”を目指して醸したのが「超久」。すべて無ろ過生原酒で生原酒を‐5度の「氷温貯蔵庫」でじっくりと熟成させることでフレッシュ感を保ちながらも米の旨味を引き出しているのだそう。
そもそも、無ろ過生原酒を熟成した日本酒って滅多にお目にかかれないんです。生原酒のフレッシュさや香りがどう変化しているのでしょうか。
4種類を飲み比べ
熟成期間が長いだけあって、4種類の中で一番重厚な香り。やさしい甘味と落ち着いたお米の旨味。冷酒、常温、お燗どれでも〇!
キレが良くて香り控えめ。色々なお料理にも合わせやすそう。すっきりとしていて冷酒が良さそうです。
ふくよかさと酸味、少し渋みがあってキレも良い。さっぱりとしているのに奥深い味わい。
熟した桃や洋ナシみたいな濃い香り。口の中でふわっと甘味旨味が広がっていく。個人的には一番好みでした。
4種類とも香は控えめなのに、口に含んだ瞬間に甘味と旨味が広がっていく所は無ろ過生原酒の雰囲気。でも全体的な味わいにまとまりや落ち着きがあって、不思議と杯を重ねていけるんです。また常温やお燗で美味しく頂ける生原酒は珍しいです。
もし、お店だったら・・・
その私のお店に来てくれるお客様は生酒のフレッシュな感じとか、無ろ過原酒の雑味が織り交ざった味わいを好む方も多いので、そういう方にはぜひ飲んでもらいたいですね。「氷温熟成の無ろ過生原酒」ってもう、その造り方を説明しただけで目を輝かせる方がたくさんいそう。日本酒に慣れていない方はぜひ飲み比べて頂いて、好きな味わいを見つけてもらいたいです。
お店のお料理と一緒に出すとしたら、「丸干しいか」や「炙り明太」みたいな素材の塩気が強いおつまみに熟成感と旨味がある「純米吟醸「超久」2015(27BY)」を合わせたいです。お燗にしてちびちび飲みながらおつまみをつつくのも良いですね。
家飲みするなら、このお酒
お家の冷蔵庫にストックしておきたいのは「純米吟醸「超久」兵庫県産山田錦2016(28BY)」。仕事から帰ってきて疲れたー、でもやっぱり少し飲みたいな、っていう時にこのお酒なら何のおつまみを合わせよう?って悩まなくて良さそうだし、食事をしながらスッと心地よく飲めそう。
。
「無濾過生原酒×氷温熟成」
「無ろ過生原酒」といえばフレッシュで時にはガス感があって味が濃く甘く、インパクトが強くて最初の1杯が一番美味しく飲めるイメージを持っていましたが、「超久」はそこにまろやかさや味のまとまりみたいなものも同居していて、どんどん飲み進めてしまいそうになるところが嬉しい驚きでした。先日飲んだ同じく中野BC株式会社の「紀伊国屋文左衛門 濃熟(こいじゅく)」も、とても良くて、ここのお酒のファンになりそうです!
TAGS:
WRITERこの記事を書いた人
蔵よし有楽町店 女将
佐藤 裕子
日本酒バー「蔵よし有楽町店」女将。
趣味は飲み歩きとマラソン。日本酒の美味しさや楽しみ方をたくさんの人に伝えたいと思い、昨年は酒蔵巡りバスツアーや日本酒イベントの開催、お店のオリジナル日本酒の開発など実施しています。
銀行員時代には仕事の疲れをお酒を飲んでリセットしていたので、お店ではお客様... もっとみる
-
CATEGORIES
-
TAGS