御代栄でもない北島でもない、「滋賀旭 エン」誕生の物語 | 家飲みデリバリー

御代栄でもない北島でもない、「滋賀旭 エン」誕生の物語

蔵元からの便り
御代栄でもない北島でもない、「滋賀旭 エン」誕生の物語

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 御代栄でもない北島でもない、「滋賀旭 エン」

昭和初期、美味しいお米と言えば「東の亀の尾西の旭」と言われるほど西日本一帯に普及した旭。中でも「滋賀旭※注1(しがあさひ)」は、味が良く大粒で、近江米というブランドを確立しましたが、栽培の困難さや早生化のため戦後には姿を消しました。

そして今、化学肥料に頼らない栽培を行うにはやはり昔ながらの品種で、と栽培を復活。草や虫と共に自然な環境で厳しく育った力強く生命力にあふれるお米です。1byは、農薬不使用、低精白、生酛仕込み、酵母無添加。今までにない酸を表現できたと自負しています。このキュンとする酸味をぜひ感じてみて下さい。注1)お米は滋賀県野洲市の田中陽介氏、辻和也氏の生産によるものです。

原材料:滋賀旭(農薬不使用米100%使用) 精米歩合:80% アルコール度:19度 日本酒度:+9 酸度:2.5 酵母無添加

「エン」のテイスティングコメントとおすすめの飲み方

迫力あるアタック、印象的な甘酸っぱさ、そして得も言われぬ心地よい余韻。舌で味わうというより身体で味わう、無農薬・無添加の自然派純米酒です。合成で作られたスポーツドリンクより、家で大きなヤカンで作った麦茶の方が身体に沁み渡る。例えるならそんな感覚。クイッとすぐに飲んでしまわず、口の中でゆっくりと咀嚼してみてください。思わずキュンとくるような酸味が広がり、幸せな酔いに浸れます。お酒だけでも楽しんで頂けますが、どんな濃いお料理にも負けません。おすすめは、イタリアン、フレンチ、創作和食など。あっさり~ややクセの強いチーズや、エスニックもおもしろいです。

蔵の歴史

酒造り一筋 創業文化2年。「御代栄」の名は、大伴家持が万葉集で詠んだ「天皇の御代栄むと東なる陸奥山に黄金花咲く」の歌に因んでいます。平成14年にはこの定番のブランド「御代栄」に加え、新たに「北島」ブランドを立ち上げました。私たちは、この地で先人が生み育てた伝統の酒を守るだけでなく進化させ、新しい日本酒の世界を発信し続けてゆきます。

メイン銘柄の銘酒「御代栄」と「北島」

「御代栄」 昔から地元の方にご愛飲頂いている歴史あるブランド。少しで良いから理屈抜きに美味い酒を、と伝統の技で醸し続けています。繊細ながらほっとする味わいの、晩酌の定番酒です。

「北島」 平成14年に立ち上げた新ブランド。呑めば食べたくなる、食べたら呑みたくなる食中酒を目指しています。ぶれない媚びない真っすぐな辛口酒で、全て純米造りの少量多品種。新しい酒米、新しい製法等、挑戦のブランド。特約店様のみの販売となります。

きもと造りへのこだわり

酒蔵に自然に生息する乳酸菌を利用し、多大な時間と手間をかけて醸す日本酒の原点とも言える製法「きもと造り」に力を入れています。このきもと造りからの学びを全ての造りにおいて応用し、実践しています。

北島酒造はこんなお蔵です

良質な近江米、鈴鹿山系のやわらかな伏流水、湖国ならではの冬の冷え込み・・・この土地の恵みを最大限に生かせるよう、心を込めて丁寧に造っています。伝統の「御代栄」と挑戦の「北島」。この二つのブランドを柱に、派手さはなくともそっと食事に寄り添い、すっと身体に沁み渡る、そんな地酒を目指しています。

歴史上の街道

北島酒造は旧東海道沿い。水口宿と石部宿の間にある湖南市(旧甲賀郡甲西町)にあります。今も蔵の前には、江戸の時に思いを馳せながら一歩一歩歩を進める歩こう会さんの姿が絶えません。

北島酒造株式会社 北島輝人

https://test.ienomi.tokyo/column/ohsplash-grapeappetizer-2/

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